妖精の教科書
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妖精の教科書 神話と伝説と物語
スカイ・アレクサンダー 著
白須清美 訳
古代ギリシアではニンフと呼ばれ、アイルランドでは小さい人と呼ばれ、ペルシアではペリと呼ばれる。この惑星のどこへ行っても、不思議な、謎めいた妖精にまつわる話を聞くことだろう。手より小さいものもいれば、アメリカスギより大きいものもいる。空を飛び、地中深く潜り、海の中を跳ね回り、蝋燭の火の中に見え隠れするものまでいる。この素晴らしい生きものは、太古から人間の暮らしと言い伝えの中で重要な役割を演じ、今に至っている。
近年では、妖精はどこにでもいるように思われる。巷には多額の予算を投じた映画、テレビ番組、さらには妖精の国の宮殿という宮殿を満たすほどの商品があふれている―そのどれもが、現実に存在するかどうかわからない生きものをテーマにしているのだ。妖精の何が、これほど私たちをとりこにするのだろう?
人魚やドラゴンと同じように、妖精が私たちを惹きつけるのは、とても複雑な存在だからだ。あるものはうっとりするほど美しく、あるものは鏡が割れてしまうほど醜い。そして、私たちを煙に巻くためだけに、思い通りに姿を変えられる。性格は気まぐれで、善と悪、無垢と情熱、いたずらっぽさと裏切り―正反対のものが隣り合わせなのも、妖精の魅力の1 つだ。妖精に何を期待していいのか、妖精が次に何をするか、決してわからない。金の入った壺をもらえるのか、それともヒキガエルに変えられるのか?その危険が、炎が蛾を引き寄せるように私たちを引き寄せるのだ。さらに私たちは、妖精の自由と力にあこがれる。妖精は人間のルールを守る必要がない。好きなときに来ては、去ることができる―その気になれば、完全に消えることもできるのだ。妖精はさまざまな魔法の力を持ち、それを使って障害を乗り越え、富と長寿を享受し、人間をだしにして楽しむ。そして、どちらが上かを本気で見せつけようとするときには、私たちがメールを送るよりも早くハリケーンや地震を起こせるのだ。もちろん、虹や花、秋の紅葉も、妖精たちのおかげである。妖精がいなければ、
この世は今よりどれほど退屈なことだろう!
私たちが妖精を愛するもう1 つの理由は、私たちをありふれた日常生活から連れ出し、何が起こっても不思議ではない―そして、実際に何でもありの夢の世界に連れていってくれるからだ。その過程で、妖精は私たちにさまざまな世界の見方を教え、その中でどんなことが起こり得るかを見せてくれる。さらには妖精に刺激されて、自分自身の魔法の力に気づき、創造的に使えるようになるのだ。
この本には、世界じゅうのあらゆる種類の妖精が登場する。中には驚くようなものもいるに違いない。また、ピクシーやエルフ、その他の妖精に間近で遭遇した人たちの話を読むこともできる。さらには、妖精の気を惹く方法や、いたずらをやめてもらう方法を知ることもできる。この本に収録されている妖精談や伝説を再読したとき、あなたは妖精だけでなく、自分自身のことも深く知ることができるだろう。ひょっとしたら、自分の中にほんの少し妖精の血が流れているのに気づくかもしれない。
――序章より
【目次】
序 章魅惑の妖精
PART1妖精の領域
第1章妖精との出会い
第2章妖精の性格
第3章妖精の行動といたずら
第4章妖精と人間のかかわり
第5章おとぎ話
PART2世界の妖精
第6章イギリス諸島の妖精
第7章アイルランドの妖精
第8章北欧の妖精
第9章南ヨーロッパの妖精
第10章スラヴの妖精
第11章アフリカ、ペルシア、中東の妖精
第12章アジアとオーストラリアの妖精
第13章アメリカの妖精
背表紙側の帯にやや折れと破れがあります。
中は書き込み、マーカー等はありません。
